azusatokohaの日記

人生ラバーダッキング会場

学問ってなにが面白いんですか

いえ、別に学術分野全般に喧嘩を売りたいわけではなく。

学問というのは、自分に身近であるからこそ面白いんだと思う。私は生まれてこのかたワープロ・パソコン・インターネット…そういう電子計算機類に囲まれて育ってきて、そういうものを身近に感じている。だからこそ、情報学という「そういう」分野に興味を以て、面白いと感じて、今のところそういう道を選んでいる。なぜこのハコは、このイタは、中で「計算」をして、きれいなグラフィックスを実現し、あるいは高度な補助と、娯楽を与えてくれるのか。私にとって、興味を抱かせてくれるものだから、もっと知りたいと思っている。

もちろん、身近にあるものに、もっとほかの学問を見出す人もいて、お金がなぜ信用を得ているのか(今だったら仮想通貨はどこまで信用されるのか、とか)を疑問に思えば経済学を志す人もいるだろうし、身の回りにあふれる化学製品を解き明かしたくて化学の道を進む人もいるだろう。

そんないろんな学問がある中で、私はキャラクター論にけっこう興味がある。いわゆるポストモダン論ともつながるかもしれないけれども、世に溢れる様々なキャラクターや、あるいは個人の性格でさえ、さまざまな要素の寄せ集めとして理解できる…というようなお話(だと私は思っているけど違うかもしれない)。これ、非常に身近な話だと思いませんか。

で、これの何が面白いのかというと、ふだん私たちの生活のなかで、「これは私のキャラにあっていない」というように自分で自覚しているキャラクターは、他の人によって付けられているという考え方がいい。考えてみると当然なのかもしれないけれども、人間は他の個体とコミュニケーションをとりながら生活していて、キャラクターというのもそのコミュニケーションツールの一種、とするとキャラクターというのは他人の求めに応じて形成されていくということも納得できる(少なくとも私は納得できているからいいのだ)。

時には他人の求めるキャラクター像が、自分の目指すものや、自分の持ちうる能力を乖離してしまうこともある。けれども、往々にしてそれを努力で達成しようとする。ある時、その努力が自分の限界を超えてしまうと、もうそこから動けなくなる、前進はできないけれど、後退することもできない。他人の求めるキャラクター像を実現しようとして動けなくなる。今のは「フレちゃんがうつになりまして。」という同人小説の話なんですが、非常に精神に重くのしかかってくる感じが非常に良かったです。はい。こんど読書感想文でも書くか。

同じようなモチーフ(というか人物設定)としては、たとえば「熱帯魚は雪に焦がれる」の「小雪」が「小夏」に心を許していく場面とか、「やがて君になる」とか、まあ言い出したらキリがないんですが、非常にたくさんあります。全部百合なのは趣味です。好きです。