azusatokohaの日記

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甘い雲はバニラの香りがするんだ 20210312

夢遊病患者の寝言
甘い雲はバニラの香りがするんだ

twinkle night feat.somunia - nyankobrq & yaca

このフレーズがめちゃくちゃ好きなんだけども、なんなんだろう、このフレーズ。甘い雲はバニラの香りがするんだ。

甘い雲。そんなもの無くって、あるとすれば綿あめかなにかだ。つまりこれはバニラの香りがする綿あめの話だ。

バニラの香りのする綿あめは、ふわふわとしているから、すぐに消えて無くなってしまう。それでもバニラの香りのする綿あめを持っていられるのは、それを記憶しているから。ほんものは消えてしまっても、そこに綿あめがあったことを知っている。だから、バニラの香りの綿あめを、思い出すことができる。たぶんこれは、ポジティブな志向を持つ記憶だ。

知らないものを思い出せるときだってあるかもしれない。それこそ夢遊病患者の寝言だ。白昼夢なら、綿あめに家を建てることだってできるかもしれない。綿あめの道路を歩いて、綿あめの線路を走る綿あめの電車に乗って、綿あめの会社で綿あめを作るんだ。現実に綿あめがなくたって、思考のなかでは綿あめの上で暮らすことができる。たぶんこれは、ポジティブな志向を持つ白昼夢だ。

バニラの香りの綿あめの上で暮らすのは、夢遊病患者の寝言。そんなに優しい世界は存在しないのかもしれないけれども、白昼夢を見ながらだったら、言えるだろう。

甘い雲はバニラの香りがするんだ。