azusatokohaの日記

人生ラバーダッキング会場

投稿ボタンを押すと内容が全世界に公開されます。この操作は取り消せません。続行しますか?

ぼくらがTwitterなり何なりで発信した物事は、「全世界へ向けて」発信されている、というのはよく言われる事で、それ自体間違いではないと思うけれども、ここには"public"である、ということと、"accessible"である、という2つの意味が含まれていると思うんだよな。

Twitterについて考えると、ツイートを非公開設定、いわゆる鍵アカウントにしない限り、ツイートはあらゆるインターネットユーザーからaccessible、閲覧可能という意味で「公開」になる。

じゃあ、そうして公開された投稿が、すべてpublic、大衆向けという内容かというと、決してそうとは限らない。

広くaccessibleであるが内容はprivate、というのは結構両立していて、交通機関、カフェ、その他諸々の、不特定多数が利用する場であっても、そこで起こる仲間内の会話は仲間内に通じるためのprivateなモノだったりする。ぼくがめちゃくちゃ苦手なやつだ。

インターネットの投稿も、基本的にはこういう性質のものだと思うんですよね。

そういう意味で、インターネットの投稿は全てpublicだ、というのは建前上のもの、あるいは全世界からaccessibleだ、という意味に過ぎなくて、実際はかなりprivateな内容が占めていると思う。

だけれども、インターネットの投稿が全てpublicだ、という建前があって、実際accessibleである(権限管理とかがされてない)以上、privateな内容でもそういう扱いをされちゃうんですよね。

ここで発生するのが、「インターネットでおしゃべりしてると怖い人が殴りかかってくる問題」。前述の交通機関とかカフェでのやり取りは、聞き取れるけど内容はprivateなものである、という前提があって、その情報の扱いには(心理的NDAとでも言うべき)リテラシーが働くと思うんだけど、インターネットはその前提が効かない。あなた自身の判断でpublicに置いたものですよね、という矛のもと、容赦のない扱い方をされる場合も少なくない。

更に言えば、文字情報であり、様々なメタ情報も付加されている以上、すべての情報の検索性がめちゃくちゃ高まってしまう。

加えてインターネットには世直し張り切り自警おじさんみたいなのが多数生息していて、射的か何かのゲームみたいに狙いを定めてくるので、めちゃくちゃ厄介なことになる。

世直し中略おじさん系の人は、(これはTwitterの機能のせいでもあるけど)そのコンテクストを無視した切り抜きで数の暴力を始めてくるので、インターネットという場とめちゃくちゃ親和性が良いんだろうな。我らの感情にそぐわない発言は、私刑によって罰し、発信者が生きながらえる事を許さない。

こうしてインターネット時代の言論統制は権力無しで実行することが可能となったのです。

法治国家