azusatokohaの日記

人生ラバーダッキング会場

べからず、だけで済ますべからず。

飛行機を飛ばすひとはすごい。ほんとうにすごい。この前のF-35の墜落原因が空間識失調だといって騒がれているけれども、何ならそれで世間が騒ぐことさえ、パイロットがよく訓練されている証のような気さえする。空間識失調なんて、空を飛ぶ上ではかなり普遍的な現象なのに、それが為に飛行機が墜ち、原因が発表されたら「空間識失調とは何だ?」って所から話がはじまる。この知名度の低さは、あらゆるパイロットが空間識失調を防ぐため、かなりの訓練を経て高い技能を取得している証だと思う。皆頑張ってるな…(後方旅客面)

では何故そこまで必死になって、色々な訓練をするのか?単純な話で、それをやらずに墜ちたら死ぬから、に尽きる。実際にそれで亡くなったパイロット、あるいは乗客もたくさんいる。そうやって過去に失われた命に学んで、訓練を積み、マニュアルを作り、未来に活かす。活かされないとどうなるか?それはもう、パンアメリカン航空845便の教訓から油圧配管位置を変更していれば結果が変わったかもしれないとも言われる日本航空123便のように、悲劇が繰り返されるわけだよな。

そう考えると歴史という学問はすごいな。賢者は歴史に学ぶ。ちなみに愚者であるぼくは歴史は苦手です。いろんな事がいっぺんに起こっててよくわかんないので。

二度と起こしてはいけない事件事故があって、二度と起こることのないようマニュアルを作る。それ故に「マニュアルは血で書かれる」とか言うそうです。まあマニュアルに限らない事なので、「言いつけは血で叫ばれる」とかでもいいんだけど。

流れた血は戻ってこない、出来ることは、同じ血を流さぬよう、過去に学ぶことだけ。そして、忘れてはならないのが、マニュアルは学ぶために書かれる、という事だと思う。何をしてはいけない、だけでなく、何故いけないのか、何をするのが正解なのか。そういう学びのためにマニュアルを作らないといけない。そうでないと、歴史は繰り返される。「べからず集」に、べからず、だけを書くべからず。

マニュアルは大事。知らないものを使う前に、何をすると危ないのか知っておくためにも。であれば、マニュアルを作る側も、これが何であって、どういう仕組みで動いていて、何故危ないのか、それをきちんと伝えられるものを作らないといけないですね。コミュニケーション能力だ。オタク、コミュニケーションは大事だぞ(自戒)